クレジットカードには、利用限度額が設定されていますが「どのようにして決定しているか」についてよく分からない人は多いのではないでしょうか?本稿では、利用限度額の決まり方や限度額を上げる方法について解説します。クレジットカードをよく利用する人、クレジットカードをより一層積極的に使っていきたい人は必見です。

クレジットカードの利用限度額とは

クレジットカード,利用限度額
(画像=PIXTA)

クレジットカードの「利用限度額」とはクレジットカード利用ができる金額をいいます。知っているようで知らないことも多い利用限度額について整理しておきましょう。

クレジットカードは使える金額が決まっている

クレジットカードの利用限度額の中には内訳があり、それぞれ利用できる金額が決まっています。どのようなことに利用できるのかを確認しておきましょう。

・ショッピング
買い物で使える金額。例えば利用明細等に「ショッピング枠:100万円」と記載されていればクレジットカードで100万円分の買い物ができるということになります。

・割賦枠
分割払い、リボ払いで使える限度金額です。ショッピング利用枠内に入っています。例えば「ショッピング枠:100万円、割賦枠:90万円」となっている場合は、「ショッピング利用100万円のうち90万円分を割賦にできる」ということです。

・キャッシング
クレジットカードを持っていると銀行口座に預金がなくてもATMからクレジットカードを使って現金を借り入れできます。これがキャッシングです。クレジットカードでは、ショッピング枠とは別にキャッシング独自の限度額が設定されています。

当然ですが、なかにはキャッシングが利用できないクレジットカードもあります。詳しくは契約時に受け取る書類、利用明細書で確認してください。

ショッピングの限度額、キャッシングの限度額を合わせたものが、「総限度額」です。総限度額が100万円、キャッシングの限度額が10万円と設定されている場合は、ショッピング限度額は90万円となります。

クレジットカードの利用限度額は何を基準に決められている?

同じクレジットカードであっても利用限度額が人によって異なることはよく知られています。利用限度額は、どのようにして決まるのでしょうか。

申込書の記載が重要!

クレジットカードの申込書には、以下のような項目の記載を求められます。

⮚ 年収
⮚ 年齢
⮚ 家族構成
⮚ 雇用形態について(正社員・契約社員・派遣・アルバイトなど)
⮚ 現在、借入金があるか?(住宅ローンなど)

クレジットカードの審査では「必ず返済ができるか?」といった支払能力を確認します。これらの情報が利用限度額におおいに関係してくるのです。例えば年収や雇用形態が同じような人だからといって必ずしも同じ利用限度額になるわけありません。借入金がある人は、キャッシュカード分も滞りなく返済できると判断された額が設定されるので、借入金なしの人よりも利用限度額が低くなる可能性もあります。

信用情報のチェックも

クレジットカードの審査では、申込者の信用調査も行われます。信用情報機関へ照会をかけて以下のような内容を精査するのが一般的です。

・今までのカード利用状況に問題はないか
・返済が滞ったことがないか
・本当に他社で借り入れがないか
・債務整理などがないか

そのため申込書に記載していないことでも何か問題があれば、その分利用限度額が少なくなる可能性は十分にあると考えておきましょう。

クレジットカードの利用限度額を超えてしまったらどうなる?

クレジットカードの利用限度額を超えてしまった場合、新たな利用ができなくなってしまいます。この場合「ショッピングやキャッシングなどを使わなければいい」と感じる人もいるかもしれません。しかし電話料金や水道光熱費などをクレジットカード払いにしている場合、これらの料金も支払えなくなる点は注意が必要です。

利用限度額まで使うことが多い人は、水道光熱費などの支払いをカード払いにしない、あるいは別のカードでの支払いに設定しておくなどの対策を立てておきましょう。

水道光熱費などの支払い以外にもクレジットカードを利用限度額ギリギリまで使った場合に懸念されることがあります。それは、カード払いがどうしても必要になっても、限度額を超える決済は できないということです。

例えば利用限度額が100万円、現在の利用額が98万円だった場合、急に2万円を超える買い物が必要になってもカード払いはできません。このような事態を防止するためには、日ごろから計画的な利用が大切です。以下のように自分の使った金額と残りの限度額をきちんと把握しておきましょう。

⮚ 利用ごとにお知らせメールが来るクレジットカードであればきちんと確認する
⮚ 毎月届く「利用明細書」はしっかり確認し、必要であれば保管しておく
⮚ メールで利用明細が送られる場合は見逃さないようにし、プリントアウトして保管する

クレジットカードの利用限度額を超えてしまったときの対処法

クレジットカードの利用限度額を超えてしまった場合、考えられる対処方法は3つあります。

⮚ 利用を控える
⮚ クレジットカードの利用限度額を一時的に引き上げてもらう
⮚ 今後、クレジットカードの利用限度額を引き上げてもらう

計画的に利用しできるだけ利用限度額を超えないように利用することが最も重要です。その他には、クレジットカードの利用限度額を上げてもらうという方法もあります。利用限度額の上げ方については後述します。

クレジットカードの利用限度額はいつリセットされる?

クレジットカードの利用限度額のリセットは、返済時(引き落とし時)に行われます。返済がきちんと行われると、決済した金額分の枠が新たに利用できるようになるのです。例えば利用限度額と現在の利用額100万円、翌月の返済額(引き落とし額)10万円の場合、10万円の返済が確認できた時点で、あらたにその分の利用ができるようになります。とはいえ利用枠を作るために毎月の返済額を気にし続けるのは健全な状態とはいえません。

そのためクレジットカードは、限度額まで利用しないような計画的な利用が大切といえるでしょう。

クレジットカードの利用限度額を引き上げる方法

クレジットカードの利用限度額引き上げには、主に以下のような2つの方法があります。

⮚ 一時的に引き上げる
⮚ 継続的に引き上げる

一時的に利用限度額を引き上げる

「いつもは限度額まで使うことはないけど特別大きな支出があるため、一時的に利用限度額を超えそう」という人のためのものです。例えば以下のようなケースが想定されます。

⮚ 結婚式・披露宴代金の支払いにクレジットカードを使いたい
⮚ 海外旅行にクレジットカードを持っていく
⮚ 学費の支払いにクレジットカードを使いたい
⮚ 引っ越し費用支払いにクレジットカードを使いたい

クレジットカードは、利用額に応じてポイントもたまります。高額の出費で利用すればそれだけポイント獲得も期待できるため、上記のような場合に使いたい人も多いのではないでしょうか。一時的な限度額引き上げの方法は、各クレジットカード会社で異なりますが、多くはウェブ サイトからの申請となります。例えば三井住友カードでの条件は以下の通りです。

⮚ 利用する1ヵ月前から申請可能
⮚ 引き上げ上限額の目安は現在の利用限度額の2倍程度(上限300万円)まで
⮚ 引き上げ希望額が一定を超える場合はWebではなく電話で相談

申請後は、審査があるため、利用日直前ではなく1カ月前などある程度余裕を持って申し込むと安心です。クレジットカード会社によっては、申請日により引き上げ期間が決定するところもあります。また一時的な引き上げ時の注意点についても確認しておいてください。

⮚ 一時引き上げされるのは「ショッピング1回払い」のみ。キャッシングやリボ払い・分割払いの利用不可
⮚ 引き上げ期間は限られているため、利用予定日に気を付けて申請する

継続的に引き上げる

一時的にではなく「今後継続的にクレジットカードの利用が増えそう」という人は、利用限度額自体をアップさせるように申請しましょう。継続的な引き上げ申請についても各クレジットカード会社で申請方法が異なりますが、ウェブサイトから申請すると審査が行われて、引き上げの可否が判断されます。審査の際は、以下のような内容が確認される傾向です。

⮚ クレジットカードの利用機関
⮚ 収入や雇用形態の変動
⮚ 返済実績

そのため今までの利用で返済が滞った経験がある場合は、通過が難しくなる可能性もあります。特に社会人になったばかりのときにクレジットカードを作った人は、利用限度額が極端に低く設定されていることがあり、そのままの状態で利用を継続している人もいるかもしれません。

「新入社員のときより収入が上がっている」「雇用形態も変わっていない」という場合は、利用限度額引き上げ申請を検討してみるといいでしょう。

利用限度額が自動的に引き上げられることもある?

利用限度額引き上げ申請をしなくても「今までの返済実績で利用に問題がない」とクレジットカード会社に判断された場合、自動的に引き上げられることもあります。自動引き上げは、クレジットカード会社から通知が来ます。通知後は、引き上げ後の利用限度額が使えます。

利用限度額の引き下げはできる?

利用限度額の引き上げと反対に利用限度額の引き下げも可能です。こちらは、電話やWebでの申請で審査なしで行うことができます。しかし再度利用限度額引き上げを希望する場合は再度審査が必要になるため、その点も考慮して引き下げ申請をしましょう。

便利に使えるクレジットカード!でも利用は計画的に!

クレジットカードは「現金が手元になくてもショッピングができる」「お金が足りない場合でもキャッシングで現金が引き出せる」など非常に便利なものです。ただしクレジットカードには、利用限度額があるため、使い過ぎないよう計画的に利用することが大切になります。もし利用限度額を超えるほど使う機会が増える場合は、限度額の引き上げを検討してみてはいかがでしょうか。

なお利用限度額の引き上げ申請時には、審査があります。今後、利用限度額の引き上げを少しでも考えている人は、「返済延滞を起こさない」など、クレジットカードだけでなく他のローンの支払い状況などについても気をつけておきましょう。