ビットコインをはじめとした仮想通貨が急落する中、急上昇を見せて注目を浴びたADAコイン。

この記事では、ADAの価格やチャートを分析するとともに、将来性を検証する。仮想通貨においても「省エネ」がテーマとなりつつある今、ADAは投資先として大きな魅力があると言えるのではないだろうか。

仮想通貨ADAとは

ADAコイン,将来性
(画像=PIXTA)

ADA(エイダ/エーダ)は、「カルダノ(Cardano)」というプラットフォーム上で使われる仮想通貨のことだ。

仮想通貨とは、インターネット上で取引される、法定通貨とは異なる通貨のことをいう。日本円や米ドルといった法定通貨は、国が発行し、中央銀行が管理する。しかし、多くの仮想通貨には発行体も管理者も存在しない。このような通貨のあり方が実現したのは、ブロックチェーン技術が開発されたからだ。

仮想通貨では、ブロックチェーン技術を活用して、ユーザー同士が取引記録の整合性を確認し、取引の認証を行う。この作業をマイニング(採掘)と呼び、すべての取引が改ざん不可能な状態で正確に追記されていく。

しかし今、マイニングに膨大なエネルギーがかかることが問題視され始めている。事の発端は、アメリカの電気自動車メーカーテスラ社のCEOであるイーロン・マスク氏の2021年5月のツイートだ。マスク氏は、現状ではマイニングによって化石燃料の消費が増える懸念があると表明し、再生可能エネルギーへの代替が進むまで、ビットコインを利用したテスラ車の購入は停止すると発表した。

これを受け、2021年5月にビットコインをはじめとした多くの仮想通貨が急落した。このとき、ビットコインに代わって存在感を増したのがADAだ。ビットコインをはじめとした多くの仮想通貨と比べてエネルギー消費量の少ないADAは、次世代の仮想通貨として世界中の注目を集めている。

ADAの価格やチャート

ADAの売買がスタートしたのは2017年だ。2018年に120円を超えたものの、数ヵ月で約16円まで下落。その後は5円を切ることもあり、長らく一桁台を推移していた。

2020年秋ごろから、ビットコインをはじめとした他の仮想通貨の価格が急上昇し始めた。それにともない、ADAも少しずつ上昇し、2021年2月には約3年ぶりに120円を超えた。その後も順調に価格が上がり、5月には180円の壁を突破する。

しかし、5月13日にマスク氏がエネルギー消費に関するツイートをしたことで、ビットコインの価格は急落し、他の仮想通貨もビットコインに引きずられるように下落を始めた。

このとき、逆の値動きを見せたのがADAだ。ADAは、マスク氏の発言後に価格が急上昇し、5月16日には約261円を記録した。その後、ADAも乱高下し、一時は約130円に下落したものの、2021年6月現在、価格は150円前後を推移している。

約2年前、ADAは1通貨当たり5円だった。この頃と比べると、たった数年で30倍に価格が上昇している。ADAが5円だった頃に100万円を投資していたら、今は3,000万円を手にしていた計算になる。

ADAの将来性は?

カルダノを開発したのは、イーサリアムの開発にも携わった天才数学者チャールズ・ホスキンソン氏だ。同氏は現在、IOHKのCEOとして、カルダノのプラットフォーム上の技術開発を手掛けている。そのほか、カルダノの運営には、カルダノ財団やエマーゴといった組織もかかわっている。

ホスキンソン氏は、ADAに関して、分散型金融DeFi(ディーファイ)分野に積極的に進出する意向を示している。DeFiとは、スマートコントラクト(自動契約)を活用し、金融仲介を自動で行う次世代の金融システムのことだ。将来的にDeFiが浸透すれば、銀行や生命保険会社の仲介業務が存在しなくなるといわれている。

スマートコントラクトによって送金したり、保険金を受け取ったりできるようになれば、仲介業務は消えてしまうというわけだ。金銭的にも時間的にもコストをかけることなく、自由に金銭の受け渡しができることによる利便性の向上は、はかり知れない。2020年は、未来の金融システムのあり方としてDeFiが大きな注目を浴びた。

ADAはスマートコントラクト機能を備えていることから、DeFiの分野に進出するという点は現実味を帯びている。DeFiにおいては、同じくスマートコントラクト機能を持つイーサリアムが先行しているが、ホスキンソン氏は後発だからといって必ずしも不利とは限らないという見解を示している。

詳細はまだ伏せられているが、今後ADAがDeFiの分野に乗り出すと同時に、価格が急上昇する可能性は十分にあり得る。前述したエネルギー消費の観点からも、ADAは興味深い投資対象と言える。マスク氏は、ビットコインの電力消費の1%未満になる他の仮想通貨を検討しているともほのめかしている。

ホスキンソン氏によれば、ADAはエネルギー効率の観点から非常に優れており、ビットコインの0.01%以下のエネルギーの消費で取引の認証ができるという。世界的にも仮想通貨とエネルギー消費が一大テーマとなりつつある今、“省エネルギー”な仮想通貨であるADAの将来性は十分と言えるだろう。

ADAの過去の高騰とこれからの高騰

ADAは、売買開始時に一度高騰した。2017年末から2018年1月にかけて、ADAの価格は約3円から約120円まで急上昇。数ヵ月で約40倍になったことがわかる。しかし、ここから急落し、その後は長らく低い水準をさまようことになった。

ADAの2度目の高騰は、他の仮想通貨と同じく2020年秋以降に起きた。2020年は、約10円から約20円まで上昇し、約2倍となった。その後、2021年に入ってからも上昇傾向が続き、マスク氏の発言を受けて5月に急上昇した。

ビットコインは2021年6月現在、約400万円だが、ADAは約150円だ。価格差は歴然で、ADAにはまだまだ伸びしろがあると言えるだろう。

今後、ホスキンソン氏がDeFi分野への進出に関する具体的な情報を開示すれば、一気に価格が急上昇する可能性もある。また、エネルギー消費の観点からも価格が上昇する可能性は十分にある。マスク氏がADAに関する肯定的な態度を示すようなことがあれば、再び価格が急上昇することもあるだろう。

仮想通貨は値動きが激しい資産であり、影響力のある人物の発言によって、数時間から数日の間に価格が急上昇することもあり得る。そのときに投資のタイミングを逃してしまうことがないよう準備しておくようにしたい。

ADAの取引におすすめの取引所とは?

2021年6月現在、ADAを取り扱っている日本国内の仮想通貨取引所はない。そのため、ADAを購入しようと思ったら、海外の仮想通貨取引所を利用する必要がある。

例えば、海外の仮想通貨取引所の中でも最大級の規模を誇るバイナンスだ。バイナンスは中国の仮想通貨取引所で、150種類以上の仮想通貨を取り扱っており、ADAも含まれる。日本にいても、バイナンスで口座開設すればADAの購入が可能だ。翻訳はやや心もとないが、日本語のホームページもある。

しかし、バイナンスはまだ金融庁の認可を得ていない。2018年には、無登録で営業している件について、金融庁から警告を受けている。このような点を踏まえると、バイナンスを利用することは可能だが、トラブルに巻き込まれた際には自己責任で対処しなければならない。

ADAを保有するメリットとデメリット

続いて、ADAの特徴や値動き、将来性を踏まえて、ADAに投資するメリット・デメリットを解説する。

ADAを保有するメリット

ADAを保有するメリットは、将来性だ。ADAはエネルギー効率のいい仮想通貨であり、DeFi分野に進出する可能性が高い。どちらも今後の仮想通貨において避けては通れないテーマで、その意味でADAは計り知れない成長可能性を秘めていると言えるだろう。

また、ビットコインやイーサリアムと比べて、1通貨当たりの価格が小さいのもADAの魅力だ。時価総額が大きく、取引量の多いビットコインやイーサリアムは、価格が0円になる可能性は低いものの、急激に値上がりする可能性も低い。現在の価格から数十倍、数百倍に上昇することはまずないだろう。

その点、1通貨当たり約150円のADAは、成長可能性を秘めている。今後のADAの利用拡大とともに、価格が急上昇することは十分あり得る。今のうちにADAに投資しておくことで、資産を数倍から数十倍に増やせるという夢を見ることができるだろう。

ADAを保有するデメリット

ADAのデメリットは、日本国内の取引所で取り扱いがないことだ。海外の取引所ではADAを購入できるが、金融庁の認可を得ていないなど、不安がつきまとう。今後、ADAを取り扱う日本国内の仮想通貨取引所が登場するのを心待ちにしたい。

国内の取引所から仮想通貨投資を始めるのも1つ

仮想通貨とエネルギー消費の問題が世界的に議論されている現状を踏まえると、今後日本国内の取引所がADAの取り扱いを開始する可能性は十分にある。まずは金融庁の認可を受けた日本国内の取引所で口座開設し、仮想通貨投資の経験を積みながら、ADAの取り扱い開始を待つのも1つの選択肢だ。

日本国内の取引所の中で、取り扱っている仮想通貨の種類が最も多いのはコインチェックだ。2021年6月現在、16種類の仮想通貨を取り扱っている。

取り扱っている仮想通貨の種類や数は、取引所によって大きく異なる。中には、取り扱っている仮想通貨が4種類という国内取引所もある。その中で、コインチェックは仮想通貨の種類を多く取りそろえることに注力している。もちろん、金融庁の認可も取得している。

2021年6月現在、ADAの取り扱いを開始するという情報はないが、将来的に取り扱う可能性もあるため、今のうちに口座開設しておけば、仮想通貨投資の経験を積むことができる。

仮想通貨は値動きが激しく、いきなり高額を投資するのは危険だ。最初は少額から投資をスタートし、徐々に投資額を増やしていくことで、投資感覚を身につけていく必要がある。その意味では、ADAへの投資を始める前に、他の仮想通貨で経験を積んでおくのもいいだろう。