ビットコインとイーサリアムの長所を併せ持つといわれる仮想通貨クアンタム(QTUM)。クアンタムに投資する価値があるか見極めたい投資家も多いのではないだろうか。

この記事では、クアンタムの特徴や過去の値動きをわかりやすく解説し、将来性や今後の値動きを予測する。

仮想通貨クアンタム(QTUM)の特徴

クアンタム,QTUM,将来性
(画像=PIXTA)

クアンタム(QTUM)は、パトリック・ダイ氏が開発した仮想通貨だ。

仮想通貨とは、インターネット上で取引される通貨のことで、日本円や米ドルなどの法定通貨とは異なる特徴を持つ。法定通貨は、主に決済で使用されるが、仮想通貨の多くは、値動きが激しいことからハイリスク・ハイリターンの投資対象として注目を浴びている。同時に、多くの仮想通貨で採用されているブロックチェーン技術は、決済や投資といった枠組みを超えた成長可能性を秘めている。

2021年6月現在、仮想通貨の時価総額ランキング1位がビットコインで、2位がイーサリアムだ。クアンタムは、ビットコインとイーサリアムの優れた点を取り入れた仮想通貨という点で注目されている。また、クアンタムはビジネスシーンでの利用を想定しており、GoogleやAmazonなどの巨大企業と提携していることから、将来性に期待が寄せられている。

クアンタムの1つ目の特徴は、ビットコインの長所でもある、UTXOというプライバシーに配慮した残高管理の仕方だ。UTXOでは、個人の残高情報をデータとして保持せず、複数の取引データを掛け合わせて残高を都度計算する。そのため、より匿名性が高く、プライバシーが守られる。

クアンタムの2つ目の特徴は、イーサリアムの特徴でもある、スマートコントラクト機能の実装だ。スマートコントラクトとは、条件が満たされたときに自動で契約が執行されるよう、あらかじめプログラムで設定しておく仕組みだ。人の手を介さず、最小限の時間的・金銭的コストで、信頼性・透明性の高い契約を結べることになる。クアンタムのスマートコントラクトは、イーサリアムと互換性を持つ。

このように、ビットコインとイーサリアムの長所を備えたクアンタムだが、もう1つ注目すべき点がある。それは、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)という仕組みだ。

仮想通貨では、すべての取引記録がブロックチェーン上に記録される。記録の際には、複雑な計算が必要で、計算処理を実行した者(個人または組織)には報酬が付与される。これをマイニング(採掘)と呼ぶ。

ビットコインでは、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)という仕組みが採用されており、計算を大量に実行した者に報酬が付与されるが、計算のために膨大なエネルギーが消費されることが問題視されている。また、「51%問題」と呼ばれる悪意あるハッカーの攻撃を防ぎにくいなど、PoWのデメリットを指摘する声も多い。

一方、クアンタムで採用されているPoSでは、仮想通貨の保有量や保有した年数によって報酬が決まるため、エネルギー消費を抑えられるというメリットがある。また、悪意あるハッカーが攻撃しようとしても、保有量や保有年数の要件を満たすのは難易度が高い。万一要件を満たしたとして、攻撃の結果通貨の価格が下落したら、自分自身が大きな痛手を負うことになる。

クアンタムは、興味深い特徴をいくつも備えた将来性のある仮想通貨だ。ビットコインが抱えるエネルギー消費の問題にも配慮している。投資対象として見たときにも、クアンタムの利用が広まるにつれ、価格が急上昇する可能性を秘めている仮想通貨と言えるだろう。

クアンタムの値動きから見る今後の展望

クアンタムは2017年に発行され、2017年から2018年にかけての仮想通貨バブルの波に乗り、価格が急上昇した。2017年7月には、約500円だったが、半年後の2018年1月には約1万円になった。約20倍になったということは、1通貨500円のときに100万円投資していれば、半年後に2,000万円もの資産を手にしていたという計算になる。

しかし、悪意あるハッカーの攻撃でネム(NEM)が流出した事件をきっかけに、仮想通貨への見方が一気に厳しくなり、仮想通貨バブルは崩壊した。流出したネムにとどまらず、ビットコインをはじめとした多くの仮想通貨が下落。クアンタムも同様で、2018年11月以降100円~200円台を推移していた。

変化が訪れたのは、2021年に入ってからだ。2020年秋ごろから、ビットコインの価格が上昇し始め、他の仮想通貨も、ビットコインを追いかけるように価格の上昇が相次いだ。少し遅れた形だが、クアンタムも2021年3月に1,000円の壁を突破し、5月には約2,900円を記録した瞬間もあった。

しかし、2021年5月に、テスラ社CEOのイーロン・マスク氏が、ビットコインの大量のエネルギー消費への懸念をツイートで表明したことから、ビットコインの価格が急落。それに引きずられるように、クアンタムの価格も急落した。2021年6月現在、クアンタムの価格は1,000円前後を推移している。

クアンタムは、ビットコインにつられる形で価格が下落したものの、ビットコインのPoWとは異なるPoSという仕組みを採用している。PoSは、PoWよりもエネルギー消費が抑えられるメリットがある。クアンタムの特徴が正しく理解されることで、今後価格が回復する可能性もあるだろう。

マイニングの膨大なエネルギー消費への批判は、仮想通貨全体で見れば向かい風と感じられるかもしれないが、クアンタムにおいては、追い風になる可能性もある。下落を一時的なものとみなすなら、今のうちにクアンタムに投資しておくのも1つの選択肢だろう。

クアンタムの過去の高騰とこれからの高騰を予測

クアンタムは、過去に約1万円を記録したこともある。現在は、その10分の1の1,000円前後を推移している。必ずしも価格が回復すると予測はできないが、仮に過去の水準に回復するとしたら、元手を10倍に増やせる可能性もある。

開発者のパトリック・ダイ氏は、現在もクアンタム財団のCEOを務め、クアンタムの開発・運営に取り組んでいる。ダイ氏は中国の巨大IT企業アリババで働いた経験があり、フォーブス誌の「30歳以下の30組の若手起業家」に選ばれたこともある。

GoogleやAmazonといった大手企業との提携を実現していることからも、大きな成長可能性を秘めている。クアンタムの成長にともない、価格が回復するどころか、過去の水準を超えることも起こり得るだろう。

クアンタムを保有するメリットとデメリット

続いて、クアンタムを保有するメリット・デメリットを解説する。

クアンタムを保有するメリット

クアンタムはスマートフォンでの使い勝手にもこだわった仮想通貨だ。

スマートフォンでもストレスなく使えるよう、クアンタムは「ライトウォレット」を採用している。ライトウォレットでは、自分の取引データのみがダウンロードされるため、動作が軽やかで、ストレージを節約できる。使いやすさの観点からみても、クアンタムの利用拡大に期待が寄せられている。

ビジネスシーンでの利用が増えれば、クアンタムの価値は大きく上昇する可能性がある。今のうちに保有しておけば、将来価値が高まったときに、元手を数十倍から数百倍に増やせるかもしれない。

クアンタムを保有するデメリット

当然だが、投資である以上、必ずしもリターンが得られるとは限らない。仮想通貨は投資対象としての歴史も浅く、今後の値動きを正確に予測することは難しい。値動きが激しいことから、投資するタイミングによっては、損をしてしまう可能性もある。

クアンタムはビットコインとイーサリアムの長所を併せ持つと解説したが、ビットコインやイーサリアムほどの時価総額を誇るわけではない。場合によっては、価格が0円になるリスクもないとは言い切れない。今後、値下がりする可能性があることも承知のうえで、余裕資金で投資を始めることが大切だ。

クアンタムの取引におすすめの取引所とは?

仮想通貨取引所によって、取り扱っている仮想通貨の種類や数は大きく異なる。続いて、クアンタムを取り扱っている日本国内の仮想通貨取引所を2つ紹介する。それぞれの特徴を踏まえ、自分に合った取引所で口座開設するようにしたい。

コインチェック

仮想通貨の取扱数:16種類(2021年6月現在国内最多)

コインチェックは2021年6月現在、国内で仮想通貨の取り扱い数が最も多い取引所だ。クアンタムはもちろん、リップルやベーシックアテンショントークン、エンジンコインなど、今後期待できる仮想通貨を数多く取り扱っている。

また、国内仮想通貨取引アプリのダウンロード数No.1で、初心者にとっても操作しやすい取引画面も人気だ。積立投資や貸仮想通貨、ステーキングなどのサービスも充実している。

DMM ビットコイン

仮想通貨の取扱数:12種類

ローラのCMでおなじみのDMMグループが運営するDMMビットコイン。DMMビットコインでは、現物取引は「ビットコイン/円」「イーサリアム/円」「リップル/円」「ビットコイン/イーサリアム」のみで、クアンタムを買う場合、レバレッジ取引をすることになる。

レバレッジ取引では、元手の数倍の取引が可能だが、リターンも損失も膨らみやすい。そのため、一定の仮想通貨の投資経験を積んでからチャレンジするようにしたい。

これからも注目が集まる仮想通貨のクアンタム

ビットコインとイーサリアムという時価総額1位・2位の仮想通貨の長所を併せ持つクアンタム。ビジネスシーンでの利用を想定している点や、大手企業と提携している点など、今後の成長が大いに期待できる仮想通貨だ。

イーロン・マスク氏の発言で価格が下落している今は、投資を始めるタイミングとしては狙い目かもしれない。国内の仮想通貨取引所で口座開設するなら、アプリが使いやすく、取り扱っている仮想通貨の種類が多いコインチェックがおすすめだ。

一方、価格が必ず上がるという保証はなく、投資である以上、値下がりリスクは考慮しておく必要がある。余裕資金で投資をスタートするとともに、値動きの変化にも耐えうるよう、長期的な視点を持つようにしたい。