ビットコインといえば、仮想通貨の代表格のような存在ですが、そのビットコインを名前に冠した「ビットコインキャッシュ」という仮想通貨があります。このビットコインキャッシュについて「どんな仮想通貨?」「保有するメリットは?」といった疑問を持っている人も多いでしょう。

また、仮想通貨には半減期があります。マイニングによって新規に発行、付与される仮想通貨の量が半減、つまり半分に減る時期のことです。過去にビットコインの半減期では価格の高騰が起きた経緯もあるため、ビットコインキャッシュの半減期でも同様の高騰が期待できるのか?と考えている人もいるでしょう。もしそうなのであれば、ビットコインキャッシュを次回半減期前に保有しておけば値上がり益を手にすることができる可能性があるからです。

この記事では、気になるビットコインキャッシュについてその概要と半減期について知っておくべき知識を解説していきます。

そもそもビットコインキャッシュとは?

ビットコインキャッシュ,半減期
(画像=PIXTA)

その名称から想像がつくように、ビットコインキャッシュは有名な仮想通貨であるビットコインから派生したものです。ビットコインは仮想通貨の黎明期から存在していることもあり、送金スピードや手数料など課題をいくつか抱えていました。それを改善するために2017年8月、ビットコインからのハードフォークで誕生したのがビットコインキャッシュです。

なお、ハードフォークというのは、いわゆる仮想通貨のアップグレードです。アップグレードされた仮想通貨は旧コインと新コインに分岐することになりますが、この両者に互換性がなく全くの別物として誕生するのがハードフォークです。

つまりビットコインキャッシュはビットコインのアップグレードによって誕生し、今もビットコインと並立しながら取引、運用されています。

ビットコインキャッシュの「半減期」とは?

詳しくは後述しますが、仮想通貨には半減期があります。半減期は、マイニングを行っているマイナーに対して支払われる仮想通貨が半減するタイミングのことをいいます。 多くの仮想通貨が半減期を経験しているように、ビットコインキャッシュもすでに半減期を経験しています。ビットコインキャッシュは誕生からそれほど時間が経っていないこともあり、過去の半減期は2020年4月の1回のみです。

次の半減期は、2024年になると見込まれています。なぜ「見込まれている」という表現になるのかは、次章で解説します。

半減期が生じる理由を解説

仮想通貨の半減期とは、マイニングで発生する報酬が半減する時期のことであると述べました。仮想通貨が新たに発行されていくとブロックが生成されていきます。このブロックが一定量に達すると半減期を迎える仕組みになっている仮想通貨が多いため、ブロック生成のスピードが速い仮想通貨は早く半減期を迎えます。つまり、利用者や投資家、マイナーから見て人気の高い仮想通貨はブロックの生成スピードが速いため、半減期の頻度が高くなります。

ところで、なぜ仮想通貨には半減期があるのでしょうか。これは仮想通貨の草分け的存在であるビットコインの成り立ちにも関係があります。ビットコインは既存の金融資産である金(ゴールド)のように有限の資産であることを目指して設計されました。金は地球上の埋蔵量が限られており、今のまま採掘を続けるといつかは資源が枯渇するといわれています。つまり、金は有限の資産ということです。

これになぞらえて、ビットコインは発行枚数の上限を2,100万枚と設定されました。このように上限を設けることでビットコインは有限の資産となり、希少性が生まれます。埋蔵量が決まっている金は、採掘を続けることによってだんだん採掘量が減っていきます。これによって金の希少性が高まっていることになぞらえて、ビットコインにも半減期を設けることで希少性を維持しています。希少性を維持することで通貨としての価値を守り、インフレになってしまうことを防ぐ効果が期待できます。

ビットコインキャッシュもビットコインからのハードフォークによって生まれた仮想通貨なので、半減期があることを含めて基本的な仕組みはビットコインと似ています。

これに対して半減期や発行枚数の上限が設定されていない仮想通貨もあります。その代表格はイーサリアムです。それではイーサリアムは今後もマイニングによって採掘され続けるとやがて希少性が失われるのでは?との指摘もありますが、その問題を解決するためにシステムアップデートに合わせてマイニング報酬が調整される仕組みになっています。

これまでの半減期と次の半減期

ビットコインキャッシュの過去の半減期は、2020年4月でした。仮想通貨の半減期は一定量のブロックが生成されるごとに行われると述べましたが、ビットコインキャッシュの場合はそれが21万ブロックです。つまり、ビットコインキャッシュがハードフォークによって誕生した2017年8月から2020年4月の期間に21万ブロックが生成されたということです。

ビットコインキャッシュの半減期は4年ごとといわれていますが、初回の半減期が4年を待たずして実行されたため、次回は2024年といわれているものの、21万ブロックがそれよりも早く生成された場合は半減期も前倒しになります。

半減期のメリット・デメリット

仮想通貨の半減期について、メリットとデメリットを解説しましょう。仮想通貨には投資家やマイナーなどさまざまな当事者がおり、半減期が到来するとその当事者にメリットやデメリットが生じます。

半減期のメリット

半減期を迎えることで最も恩恵を受けるのは、仮想通貨を保有している人です。なぜなら、半減期を迎える仮想通貨は値上がりしやすいからです。しかもボラティリティ(変動幅)の高い仮想通貨の世界なので、ひとたび半減期のような材料があると高騰を超えて暴騰するような値動きが見られることもしばしばです。

半減期に仮想通貨の価格が高騰するメカニズムは、実によくできています。半減期にはマイニングによって得られる報酬が半減するため、高い電気代や騒音を犠牲にしてまでマイニングをしている人たちのモチベーションが下がり、その仮想通貨のマイニングから撤退する人が出てきます。そうなると仮想通貨の供給量が減り、希少性が高まります。

このことにより、すでにその仮想通貨を保有している人は値上がり益を手にすることができます。しかも、さらに二次的な現象として「半減期を迎える仮想通貨は値上がりするのではないか」という思惑が市場参加者の間に流れ、買いが買いを呼ぶ形で相場が高騰する、といった構図も過去に何度も見られました。

前者は中長期的、後者は短期的な視点ですが、いずれにしても仮想通貨の半減期には価格が高騰しやすいことにおいては同じです。

半減期のデメリット

仮想通貨が半減期を迎えることでデメリットを被るのは、マイニングによる報酬を狙うマイナーたちです。仮想通貨のマイニングには高速のマイニング専用マシンが必要になり、その専用マシンを常時稼働させておく必要があります。しかもマイニングの報酬はブロックチェーンに最初に台帳記録をした人に支払われるためスピード競争になっており、ビットコインやビットコインキャッシュなど人気の高い仮想通貨で報酬を得るにはハイスペックのマシンを常時稼働させなければなりません。

ハイスペックマシンは多くの電力を消費するため、マイニングをビジネスとして考えると報酬額と電気代、あとは高額になりがちなマシンの購入費用を差し引きして利益を出さなければなりません。半減期ではマイニングの報酬額が半減するため、同じだけの投資をしても得られる利益だけが半分になるため、マイナーにとっての半減期は大きなデメリットとなります。

それでも仮想通貨の価格が上昇していれば利益を出しやすいですが、ひとたび相場が下落すると赤字になるマイナーが続出するため、マイニングそのものがビジネスとして成立しなくなる恐れもあります。

ビットコインキャッシュの半減期を予測して効果的な運用を

ところで、2020年4月にあったビットコインキャッシュの半減期ではビットコインキャッシュの価格はどう動いたのでしょうか。正確には2020年4月8日に1回目の半減期があったのですが、その近辺のチャートを見てみましょう。

こちらは、ビットコインキャッシュ/米ドルのチャートです。

赤い丸印を入れたところが1回目の半減期にあたる2020年4月8日付近です。丸印のなかにちょっとした山がありますが、この半減期の影響によるものかどうわからないほどなだらかなものでした。それよりも、その後の仮想通貨バブルともいわれるような高騰ぶりがすさまじいので、半減期の値動きがかすんでしまっています。

再びビットコインキャッシュが新たに21万ブロックを生成した段階で半減期を迎えるわけですが、その時期は2024年かそれよりも少し前の時期であるといわれています。その時期にはビットコインキャッシュの希少性がさらに高まり、半減期の影響を受けた値上がりが起きるかもしれません。

こうした買い材料が事前にわかっている投資商品はそれほど多くないので、ビットコインキャッシュの半減期を予測してそれに向けて保有しておくことは、資産を大きく増やすチャンスになる可能性もあります。