住宅ローンといえば銀行の店舗に出かけての申し込みや契約のイメージがある人が多いかもしれません。しかし店舗を持たないネット専業銀行でも住宅ローンは取り扱っています。ここでは、代表的なネット専業銀行の一つソニー銀行の住宅ローンについて紹介していきましょう。

ソニー銀行の住宅ローンとは

確定申告,住宅ローン控除
(画像=PIXTA)

ソニー銀行は、ソニーフィナンシャルグループの傘下にあるインターネット銀行で、個人向けの金融商品やサービスに特化している銀行です。ソニー銀行の住宅ローンには、以下の3つがあります。

・変動セレクト住宅ローン

新規借入時は変動金利ですが、途中で固定金利への変更ができます。ソニー銀行の住宅ローン基準金利からの引き下げ幅(以下「基準金利からの引き下げ幅」)は、変動金利適用期間中が▲1.3%、固定金利適用期間中が▲0.9%です。取扱手数料は「借入金額×2.2%(税込)」となっています。

・固定セレクト住宅ローン

新規借入時は固定金利(新規借入時固定期間は10年、15年、20年)ですが、途中で変動金利への変更ができます。基準金利からの引き下げ幅は、新規借入時が▲1.3%、当初固定金利適用修了後は変動・固定問わず▲0.6%です。取扱手数料は変動同様に「借入金額×2.2%(税込)」。若い頃のローン金利を低く抑えたい人におすすめです。

・住宅ローン

新規借入時に変動金利・固定金利のどちらでも選択可能で途中で変更もできます。また固定セレクト住宅ローンと異なり新規借入時に選べる固定金利期間は「2、3、5、7、10、15、20、20年以上」と幅広いのが特徴。変動・固定のいずれの場合も、基準金利からの引き下げ幅は▲1%。取扱手数料は、借入金額に関係なく定額の4万4000円(税込み)です。

住宅ローン

新規借入時に変動金利・固定金利のどちらでも選択可能で途中で変更もできます。また固定セレクト住宅ローンと異なり新規借入時に選べる固定金利期間は「2、3、5、7、10、15、20、20年以上」と幅広いのが特徴。変動・固定のいずれの場合も、基準金利からの引き下げ幅は▲1%。取扱手数料は、借入金額に関係なく定額の4万4000円(税込み)です。

ソニー銀行の住宅ローンにはどんな特徴がある?

ソニー銀行のネット銀行ならではの特徴として金利の低さが挙げられます。一方、ネットゆえのデメリットもあります。ここでは、5つの主な特徴を紹介していきましょう。

「固定金利20年」は他社と比べても安い金利で借りられる

「固定セレクト住宅ローン」を選び新規借入時に固定金利期間20年を選ぶと金利は1.139%です。これは、他社と比べても低い金利です。(金利はいずれも2021年2月3日現在)なお固定金利適用終了後は、基準金利からの引き下げ幅が縮小されるので注意しましょう。

頭金を用意することでさらに低金利に

3つの商品ともに購入・建築物件価格(諸費用・取り扱い手数料を除く)の合計額のうち、10%以上自己資金を用意すると、基準金利からの引き下げ幅が0.05%拡大されます。新規借り入れで「固定セレクト住宅ローン」を利用して固定金利期間を20年にして頭金を1割以上用意すると金利は1.089%です。

ローンの相談ができる店舗は少ないので要注意

ソニー銀行は、ネット専業の銀行のため、通常の銀行のような実店舗を持っていません。住宅ローンについて相談したい場合は、東京のコンサルティングプラザか、全国各地の金融機関の拠点へ足を運ぶことが必要です。コンサルティングプラザ以外の相談窓口には、ソニー生命の営業拠点やゆうちょ銀行の住宅ローン取扱店(41店舗)などがありますが、メガバンクなどと比べると店舗数は限られています。

自宅の近くに相談窓口がないこともあるため、注意が必要です。

がん団信が無料で付帯されている

返済期間が長期にわたる住宅ローンでは、返済中に借主が大きな病気にかかったり死亡したりして返済が滞るリスクがあります。そうした事態に備え、住宅ローン契約時に加入が義務付けられているのが団信(団体信用生命保険)です。団信に加入していると借主に万が一の事があった場合、住宅ローンの残金が保険金によって相殺されます。

団信には、死亡保障や高度障害保障のみの「一般団信」のほか、がんと診断された場合にもローン残高を保障する「がん団信」など、種類はさまざまです。がん団信を選ぶ場合は、住宅ローン金利が上乗せされることが多いのですが、ソニー銀行では上乗せ金利なしで「がん団信50」に加入することができます。これは、がんと診断確定したときにローン残高の50%を保障する特約がついた団信です。なお、0.1%の上乗せで、ローン残高を全額保障する「がん団信100」をつけることもできるので、こちらも人気です。

諸費用の一部をローンに組み込める

住宅を購入する際には購入金額に加えて不動産会社に支払う仲介手数料や火災保険料、登記費用、銀行に支払う取り扱い手数料などの費用が発生します。ソニー銀行では、売買契約金額または工事請負金額+300万円を上限に、住宅ローンの借り入れをすることが可能。そのため諸費用の一部をローンに組み込むことができます。

ソニー銀行の住宅ローンで借り入れた場合のシミュレーション

ソニー銀行の住宅ローンで借り入れた場合、毎月の返済額と総返済額はどのようになるのかシミュレーションしてみましょう。住宅ローン借入額3000万円、借入期間20年、物件購入価格の10%を自己資金として用意した場合「変動セレクト住宅ローン」「固定セレクト住宅ローン」「住宅ローン」の返済額を比較します。(ボーナス返済なし)

 種類  金利
(2021年2月3日現在)
 毎月の返済額  総返済額
(下段は取扱手数料を含んだ金額)
 変動セレクト住宅ローン  0.457%  13万823円  3140万6491円
(3206万6491円)
 固定セレクト住宅ローン  固定20年
1.089%
 13万9162円  3342万427円
(3408万427円)
 住宅ローン  変動金利 0.757%  13万4740円  3235万2538円
(3239万6538円)
 固定20年
1.389%
 14万3237円  3440万4206円
(3444万8206円)

※取扱手数料:変動セレクトローン・固定セレクトローンは3000万×2.2%=66万円、住宅ローンは4万4000円

ソニー銀行の住宅ローンの評判は?

インターネット調査「2020年住宅ローン満足度調査 住宅ローン借入状況金融機関別の満足度調査」の結果から、ソニー銀行の住宅ローンを利用した人の評判を見てみましょう。利用者を変動金利・固定期間選択型・全期間固定金利の3タイプに分類しそれぞれの満足度を聞いたところ、変動金利を利用している人の満足度が高く、50%が「満足」、17%が「やや満足」と答えました。

また変動金利・固定金利選択型で借り入れをしている人の間で団信・疾病保障満足度と審査スピード満足度が高く、どちらの項目も「満足」と「やや満足」を足すと、60%以上になっています。一方で全期間固定金利を利用している人は金利、手数料、審査スピードの満足度について「満足」「やや満足」と答えた人が10~20%でした。

このように全期間固定金利では、不満を感じている人の割合が変動金利・固定金利選択型よりも高い傾向にありました。

ソニー銀行の住宅ローンはどんな方におすすめ?

ソニー銀行の住宅ローンには3つの商品があり、返済をする上で重要視するポイントによってどの商品を選べばよいかが異なります。

・変動セレクト住宅ローン

金利変動のリスクはありますが、毎月の返済額を抑えることに重点を置きたい場合は、変動セレクト住宅ローンを利用するとよいでしょう。3つの商品の中では金利が低いので「今後すぐには急激な金利上昇はないだろうから変動金利を利用したい」と考えている人におすすめです。もしも将来、変動金利が急激に上昇した場合には、固定金利に変更したり繰り上げ返済をしたりすることもできます。

なお、変動金利から固定金利への変更に手数料はかかりません。

・固定セレクト住宅ローン

固定セレクト住宅ローンは、借り入れ当初からの固定金利期間を10、15、20年のいずれかの中から選びます。固定金利期間終了後は、基準金利からの引き下げ幅が縮小されるため「選択した固定金利期間の前後で完済を予定していて、借り入れ当初の毎月の返済額をできるだけ抑えたい」という人におすすめです。

・住宅ローン

借入金額にかかわらず取扱手数料が4万4 000円で固定され、3つの商品の中で取扱手数料が最も安いのがこの商品です。そのため「手数料を安くしたい」という人に向いています。また借入時に固定・変動のいずれのタイプも選択できるだけでなく、基準金利からの引き下げ幅は、どの金利タイプを選択しても同じです。

途中で固定・変動の金利切り替えもできるため「どの金利を選べばよいかわからないけど、金利の動きを見ながら有利な方法をその都度選びたい」という人にも向いています。

ソニー銀行の住宅ローンを申し込む流れ

ソニー銀行の住宅ローンを申し込む流れは、以下のようになります。

1.仮審査の申し込み

ソニー銀行のサービスサイト「MONEYKit」から仮審査を申し込みます。仮審査には、ソニー銀行の口座を開くことが必要ですが、仮審査と口座開設を同時に申し込むことができます。なおコンサルティングプラザやゆうちょ銀行などの銀行代理業者で住宅ローンについて相談した場合は、銀行代理業者のホームページから仮審査を申し込みます。

2.仮審査の結果確認

メールで仮審査終了が知らされたらサービスサイトで結果を確認します。

3.本審査の申し込み

本審査には、住民票の写しや源泉徴収票、不動産売買契約書などが必要です。購入する物件のタイプや借主の所得タイプによって必要となる書類の種類が異なるので注意しましょう。

必要書類は、PDF形式のファイルにしたものをソニー銀行の「お客様向けアップロードページ」にアップロードするか、郵送で提出。また団信の申し込みも同時に進めていきます。借入金額が5000万円を超える場合は、定期健康診断結果通知書のコピーなどが必要です。団信の審査結果は、住宅ローンの審査結果とは別途で、ソニー銀行から連絡が来ることになっています 。

4.本審査の結果確認

メールで本審査終了が知らされたら、サービスサイトで結果を確認。本審査を通過しソニー銀行のキャッシュカードが届いたら、契約手続きを開始することができます。

5.契約手続き

契約手続きは、電子契約で行われます。電子契約とは、Web上で行う手続きのことです。契約書は、PDF形式のファイルで交付されますが、ソニー銀行の担当ローンアドバイザーに連絡すれば書面による契約も可能 。本審査 通過後、サービスサイトの本審査結果確認画面で、金利タイプや返済日、ボーナス時の返済額を決定します。

その後、不動産会社の担当者と相談し、提出書類の受け取り日などを調整した上で、借入日を決定し、借入日の2週間前までにソニー銀行に連絡します。契約時には、最終代金が確認できる資料や表題登記申請の受理証などが必要になります。借入日の1週間前までにソニー銀行に提出した後、借入日の5日前までにソニー銀行所定の司法書士から連絡があり、30分程度の面談が必要です。

またソニー銀行から契約内容の確認や勤務先への在籍確認が行われます。最後にソニー銀行から電子契約の依頼メールが届き、契約内容・振込先などを確認し署名が必要です。自己資金がある場合は、ソニー銀行の口座に入金します。

ソニー銀行の住宅ローンでマイホームを購入しよう

ソニー銀行はネット専業銀行です。3つの住宅ローン商品が用意され返済額や取扱手数料、返済期間など、借主が重視したいポイントに応じて選択できるようになっています。ネット専業銀行ならでの金利の低さが魅力ですが、自己資金を用意することで金利をさらに引き下げることが可能です。また金利上乗せなしでがん団信が付帯できる点もメリットといえるでしょう。

これからマイホームの購入を考えている人は、ソニー銀行の住宅ローンを検討してみてはいかがでしょうか。