毎日買い物した際に生まれるおつりを利用して投資をすることができる「トラノコ」というサービスが注目を集めています。今まで「投資」という言葉にハードルを感じていた人も、「おつりから始めることができるならやってみようか」と思うのではないでしょうか。

おつり投資アプリ「トラノコ」は、具体的にどのようなサービスなのでしょうか。この記事では、トラノコの特徴はもちろん、実績や投資を始める手順も紹介します。投資全般に関心のある人や、トラノコを始めるか悩んでいるという人は、ぜひ参考にしてください。

「おつり」で投資を実現するトラノコとは

トラノコ
(画像=PIXTA)

トラノコは、毎回の買い物金額の端数「おつり」の合計金額を自動で投資にまわすサービスです。トラノコを利用することで、毎日コツコツと投資できるため、今まで投資に興味のなかった人が投資を始めるきっかけになっています。

トラノコのサービスについて、以下の表にまとめました。

トラノコ
 サービス内容  日々の買い物で出るおつりを自動で世界中の資産に分散投資
 運営企業  TORANOTEC株式会社(TORANOTEC投信投資顧問株式会社)
 設立年月  2016年8月
 利用料  月額利用―300円/月、出金手数料―300円/件
 運用報酬  預かり資産の年0.3%
 その他手数料  監査費用等手数料ー預かり資産に対して年0.1%(上限)
 ETF売買手数料等ー預かり資産に対して年0.06〜0.1%程度
 最低投資額  5円から1円刻み
 提携ポイント  nanacoポイント、ANAマイル、小田急ポイント
 対象銘柄  世界中の株式、債券、不動産等
 スマホアプリ  対応(iOS/Android)

続いて、トラノコの特徴やメリットを詳しくみていきましょう。

買い物のおつりを自動で投資

トラノコならではの特徴であり、魅力でもあるのが「おつり」を自動で投資にまわすことができるという点です。トラノコのアプリにクレジットカードやECサイトのアカウント情報を入力しておくことで、買い物ごとに「おつりデータ」が自動で更新されます。

毎月1回、おつりの合計額が銀行口座から引き落とされ、自動で投資されるので、わざわざ投資金額を自分で金融機関に振り込む必要がありません。運用状況は毎日更新され、いつでもスマホのアプリで確認可能です。

投資金額は100円、500円、1000円から選べる

おつりは「100円」「500円」「1,000円」の3段階で設定することができます。イメージしにくいかもしれないので、ここで390円の買い物をしたケースを考えてみましょう。

390円の買い物時のおつり(投資金額)
 「100円」で設定  10円
 「500円」で設定  110円
 「1,000円」で設定  610円

それぞれ100円玉だけ、500円玉だけ、1,000円札だけで買い物することをイメージすると良いのではないでしょうか。設定金額が高ければ投資金額も高くなり、低ければ投資金額も低くなるため、個々の性格や投資目的に合わせて投資できる点がメリットです。

トラノコの評判や口コミを紹介

トラノコを実際に利用した人たちからは、以下のような評判や口コミがあるようです。

● 買い物するだけで自動的に投資できるので、初心者の私もカンタンだった。毎月少しずつ増えていく楽しみもあって良い
● お金だけでなく、アンケートなどで貯めたポイントも投資できるのがうれしい
● 自分の好みに合わせて3つのファンドから選ぶだけなのでわかりやすい。自分は早く目標金額達成したいのでリターン重視の「大トラ」を選んでいる
● おつりから投資できるというのが面白そうでやってみたけれど、毎月300円も手数料を取られるので運用益がプラスになるまで時間がかかりそう

やはり、おつりやポイントから投資を始められるというユニークな点に魅力を感じている人が多いようです。ユーザーのリスク許容度に合わせて安定重視の「小トラ」、バランス重視の 「中トラ」 、リターン重視の 「大トラ」の3パターンから選べる点がわかりやすいとの声もあります。

一方、毎月発生する手数料をネガティブにとらえている人もいるようです。こうした手数料については後ほど解説します。

トラノコの実績を解説

では、気になるトラノコの運用実績はどうでしょうか。ファンドの運用報告や手法から解説します。

トラノコファンドの運用実績

おつりで投資する「トラノコ」自体の運用実績は発表されていませんが、トラノコを運営するTORANOTEC投信投資顧問株式会社では、それぞれ小トラ・中トラ・大トラに相当する「トラノコ・ファンドⅠ」「トラノコ・ファンドⅡ」「トラノコ・ファンドⅢ」の運用報告を発表しています。

2021年3月8日時点で、トラノコ・ファンドⅠの基準価額が10,998 円、トラノコ・ファンドⅡの基準価額が11,422 円、トラノコ・ファンドⅢの基準価額が11,717 円です。いずれも設定当初(2017年4月24日)の基準価額1万円を上回っています。

ただし、第3期決算時(2020年3月23日)ではいずれのファンドも1万円を下回っていました。まだ運用期間も浅いため、ファンドの実力は未知数ともいえるでしょう。

時間分散に注目すれば日本国債を上回る可能性

トラノコの実力を判断するひとつの材料となるのが、「おつりで長期分散投資」するという手法です。トラノコでは、2007年にTOPIX、日本国債、普通預金に1度投資した場合と毎月1万円ずつを投資した場合に分け、それぞれ10年後の運用額をシミュレーションしています。

その結果、2007年にだけ投資したケースでは日本国債の運用を下回ってしまいました。しかし、時間分散した場合は日本10年国債を大きく上回るリターンを出しています。

つまり、トラノコのようにおつりでコツコツ投資すれば、日本国債以上のリターンも期待できるということではないでしょうか。

トラノコを利用する際のポイント

トラノコを利用するにあたって、いくつか注意すべきポイントがあります。ここでは、各コストに注目してみましょう。

月額利用料や出金手数料が必要

口コミでもネガティブにとらえる人が多かったのが月額300円という利用料です。たとえ運用益が出ていたとしても、年に3,600円以上の利益をあげていない限り総合的にはマイナスとなってしまいます。

また、貯まったお金を引き出す際にも、1件あたり300円がかかる点に注意しなければなりません。

運用管理費用が0.3%かかる

直接支払うものではなくファンド資産から控除されるものとして、運用管理費用が預かり資産に対して年0.3%かかります。0.1%台の信託報酬の投資信託もあることから、この費用が気になる人もいるでしょう。

しかし、他サービスでは1%以上の運用管理費用がかかるケースも多い点を踏まえると、決してトラノコの運用管理費用が高いわけではありません。実際、0.3%を低いコストと考えてトラノコを選んでいる人もいます。

監査費用として0.1%の手数料が差し引かれる

そのほかにも、監査費用等の手数料が年0.1%を上限にかかります。また、ETF売買手数料も純資産額に対して0.06%〜0.1%程度かかる点に注意しましょう。

トラノコはどんな人におすすめ?

利用する際のポイントで触れた「月額手数料」や「出金手数料」が設定されているため、少額を貯めて、こまめに引き出すと赤字になってしまうかもしれません。投資金額が大きくなれば、相対的にコストも抑えることができるので、毎月ある程度のおつりが発生し、現金をすぐに引き出す予定がない人におすすめです。

3種類のファンドから、自分の方針に合ったものを選ぶだけで金融知識がなくても投資できるため、初心者にも適しています。「トラノコ学割U22」を活用すれば、15歳から23歳の誕生日まで月額利用料300円が無料になるので、投資に興味を持ったけれども、なかなか一歩踏み出せないでいる学生にも良いのではないでしょうか。

買い物するだけで投資できるので、忙しくて投資信託の選択や購入する時間を確保できないという方にもおすすめです。

トラノコで投資を始める手順

ここまで読み、実際にトラノコで投資してみたいと思った方は以下の手順でカンタンに始めることができます。

  1. 投資口座を開設
  2. 「トラノコおつり捕捉サービス」でアカウント作成
  3. クレジットカード・電子マネー・銀行口座のいずれかを登録
  4. 小トラ・中トラ・大トラの中から、自分の投資目的に合ったファンドを選択
  5. 投資資金の引き落とし口座を設定
  6. マイナンバー情報を入力
  7. 自宅に郵送された簡易書留郵便に記載された確認番号をアプリで入力

上記の手順を終えると、以下の流れで実際に投資することができます。

  1. 登録したクレジットカード・電子マネー・銀行口座から買い物をする
  2. 買い物データから、投資したい*「おつり」を選択する (毎月の投資上限額を設定したうえで自動化することも可能)
  3. 月1回、登録した銀行口座からおつりの合計が自動で引き落とされる
  4. 引き落としされた金額が自動で投資へ
  5. スマホアプリで運用状況を確認
    *おつりは「100円」「500円」「1,000円」の3段階いずれかで設定

おつりをうまく活用して資産を形成しよう

トラノコは毎回の買い物で発生する「おつり」で投資するというユニークなサービスです。ポイントからも投資することができるので、今まで投資に興味がなかった方も、気軽に投資のメリットや楽しさを感じることができるのではないでしょうか。

一方、利用手数料が毎月300円かかることから、トラノコで投資することをためらう方もいます。トラノコを始めるか迷っている方は、まず3ヶ月の無料期間で試してみてはいかがでしょう。

トラノコを実際に体験し、おつりをうまく活用して気軽に資産を形成できる魅力を知ると、毎月の利用手数料も決して高く感じないはずです。