ネット証券大手の中でもよく知られているのが、SBI証券と楽天証券の2つです。ネット証券の口座を開設する際には、この両者が有力な選択肢になるでしょう。

しかし、実際に口座を開設するタイミングで、どちらを選べばいいのか迷ってしまいますよね。

そこで、この記事では、2つの証券サービスを徹底的に比較して解説します。お読みいただければ、あなたにとって、どちらが最適な証券会社か分かりますよ。

SBI証券と楽天証券 それぞれの対応サービス

SBI,楽天
(画像=PIXTA)

SBI証券と楽天証券がそれぞれ対応しているサービスを見てみましょう。

取引に欠かせない「入出金・振替」、「移管(入庫・出庫)」といった基本的なサービスを扱っているのはもちろんですが、どちらも口座の選択肢が豊富であるという特徴があります。

また、取引に役立つ投資情報が定期的に展開され、それぞれ価値の異なる無料・有料の情報サービスを提供しています。取引ツールについては、SBI証券は無料のツールが1つのみですが、楽天証券はスマートフォンやモバイル、タブレットといった使用するデバイスに合わせた取引ツールを選ぶことが可能です。

両社はポイントプログラムも充実しており、SBI証券ではTポイントとIPOチャレンジポイント、楽天証券では楽天ポイントを貯めたり使ったりすることができます。

サービス名 SBI証券 楽天証券
入出金・振替
外貨決済
口座の種類
投資情報
メールサービス・お知らせ
移管(入庫・出庫)
ポイントプログラム
取引優遇 ×
電子交付サービス
口座連携サービス ×


それぞれの取扱商品

SBI証券と楽天証券、それぞれで取り扱っている商品を比較してみましょう。

SBI証券 楽天証券
国内株式
取引
手数料
10万円 99円 99円
50万円 275円 275円
100万円 535円 535円
米国株式
取引手数料
約定代金の
0.45%
約定代金の
0.45%
投資信託本数 2637本 2680本
IPO実績 2018年 86社 11社
2019年 82社 26社
単元未満株 △(※)
取扱外国株 9ヶ国 6ヶ国
※買取請求のみ

国内株式に関しては、現物取引や信用取引といった基本的なものはもちろん、不動産投資信託のREIT(リート)、株式を貸し出すことで貸株金利を受け取ることのできる貸株サービス、時間外の取引も可能とするPTS取引といった便利な商品を取り揃えています。

さらに、SBI証券では少額から投資が可能になる単元未満株、インフラ設備への投資に特化したインフラファンドなどもあります。

外国株式に関しては、米国株式や中国株式といった主要どころを、どちらも押さえてはいるものの、SBI証券のほうが幅広い国の株式を取り扱っていることが下表を見るとわかります。

そのほかの商品については、両社の取り扱いに大きな違いは見られません。ただし、SBI証券には外国為替やバイナリーオプションの取り扱いがないという特徴があります。

国内株式

商品名 SBI証券 楽天証券
現物取引
信用取引
REIT(リート)
貸株
国内ETF(上場投資信託)
ETN(指標連動証券)
立会外分売
新規公開株式(IPO)
公募・売出株式(PO)
PTS取引
株主優待
SOR注文
SBBO-X
(SBI Best Bid Offer)
×
単元未満株 ×
テーマ投資 ×
ライツ・オファリング ×
インフラファンド ×


外国株式

商品名 SBI証券 楽天証券
米国株式
中国株式
海外ETF
アセアン株式 ×
韓国株式 ×
ベトナム株式 ×
ロシア株式 ×
インドネシア株式 ×
シンガポール株式 ×
タイ株式 ×
マレーシア株式 ×


その他

商品名 SBI証券 楽天証券
投資信託
外貨建MMF
ロボアドバイザー 〇(楽ラップ)
国内債券(円貨建)
外国債券(外貨建)
FX(外国為替保証金取引)
先物・オプション
海外先物取引
CFD
金・プラチナ
保険
バイナリーオプション ×
外国為替 ×
NISA
iDeCo
(個人型確定拠出年金)


初心者向けのサービスを比較

初めて投資をスタートする人にとって、初心者をサポートするサービスがどれくらいあるかは証券会社を選ぶ上での重要なポイントでしょう。

初心者向けのサービスがどの程度充実しているのかを比較してみましょう。

2-1.初心者向けの解説動画やセミナーの有無

SBI証券では、利用者の要望に合わせた様々なセミナーを開催しています。個人投資家向けのものからマーケット全体を読み取るためのものまで幅広く、形式も会場で受講できるものとオンラインセミナーとがあるので、自分の要望に合ったセミナーを選べるでしょう。

セミナーは、基本的にすでに投資をスタートさせている人向けのものが多く、動画は初心者向けにわかりやすく解説したものが多くなっています。動画はいつでも見られるようになっているので、初心者でもすぐに基本に立ち返ることができるでしょう。

一方の楽天証券では、定期的に勉強会を行っています。勉強会に行ってリアルタイムで学ぶこともできますが、後から過去の勉強会動画をビデオで見られるようになっています。一覧には難易度が星マークで表現されており、どのような内容なのかが簡単に書かれているため、自分のレベルに合わせて必要な情報を動画で学べるでしょう。

ホームページでも投資の基本やどこから始めるといいのかを丁寧に解説しているので、初心者でも始めやすくなっています。

2-2.株式投資に関連するニュースや特集の方向性

SBI証券では、毎日投資関連のニュースがピックアップされています。これらはホームページから確認することができ、総合口座を登録していれば誰でも無料で見ることができます。また、毎朝展開される朝イチ情報では相場の読み筋や前日動きのあった株式に関するニュースなどを掲載しているので、自然と相場を読む力が身につくでしょう。

ほかにも7種類の情報サービスを有料で展開しており、こちらは個人投資家向けの情報ツールや、自分に合わせた情報を取捨選択できる情報ツールなどが充実しています。

また、楽天証券は、独自の投資情報メディア「トウシル」を無料で提供しています。投資に対する理解度や知りたいキーワード、テーマから情報を選択できるようになっており、公式SNSとメルマガも連携してタイムリーな情報を得ることが可能です。

ほかにも日本経済新聞社の提供する「日経テレコン」、東洋経済新報社の提供する「会社四季報」といった2大投資情報サービスを無料で閲覧することもできます。株の選び方や買い方といった初歩的なところから、日々おすすめの株主優待をピックアップするところまで幅広くサポートしています。

2-3.ポイントの付与

SBI証券ではTポイント、楽天証券では楽天ポイントが付与されるようになっています。取引すれば手数料の数%をポイントとして貯めることができたり、キャンペーン参加や移管入庫でポイントを貯めることができたりします。サービス利用で貯めたポイントはもちろん、外部サービスで貯まったポイントを合わせて投資することが可能になります。

2-4.キャンペーン

両社とも、定期的にお得なキャンペーンをおこなっています。期間内に新規口座開設すると手数料が無料になるキャンペーンや、新規サービス利用でポイントが付与されるデビューキャンペーンなどがあるので、こまめにホームページをチェックしてみるといいでしょう。

株式投資の手数料コストやツールなどを比較

株式投資をしていく上で、手数料やコストはなるべく抑えたいもの。ツールの情報量や情報の有用性も気になるところです。簡単に比較してみました。

3-1.株式投資の売買手数料

楽天証券のホームページを見ると、「株式取引手数料は業界最低水準」と記載がありますが、SBI証券と比較してみるとほとんど同じ金額になっています。1つの注文に対して手数料がかかるプランをSBI証券では「スタンダードプラン」、楽天証券では「超割コース」としています。現物取引、信用取引と比べてみても、金額に差がないことがわかるでしょう。

SBI証券のスタンダードプランは手数料の1.1%を、楽天証券の超割コースは手数料の1%をポイントとして貯めることができます。楽天証券の場合は、超割コースの大口優遇となると手数料の2%がポイントとして還元されます。超割コースの大口優遇になると、信用取引手数料が約定金額にかかわらず無料になるという特典もあります。

1日の約定金額に対して手数料がかかるプランもあり、SBI証券では「アクティブプラン」、楽天証券では「いちにち定額コース」と呼ばれています。両社とも約定金額100万円までは取引手数料が無料になるため、1日に何回も取引する人やデイトレードをする人にはお得なプランといえるでしょう。特に、楽天証券にはデイトレード割引もあります。

SBI証券(スタンダードプラン) 楽天証券(超割コース)
現物取引手数料 信用取引手数料 現物取引手数料 信用取引手数料
5万円まで 50円
(税込55円)
90円
(税込99円)
55円(税込) 99円(税込)
10万円まで 90円
(税込99円)
90円
(税込99円)
99円(税込) 99円(税込)
20万円まで 105円
(税込115円)
135円
(税込148円)
115円(税込) 148円(税込)
50万円まで 250円
(税込275円)
180円
(税込198円)
275円(税込) 198円(税込)
100万円まで 487円
(税込535円)
350円
(税込385円)
535円(税込) 385円(税込)
150万円まで 582円
(税込640円)
350円
(税込385円)
640円(税込) 385円(税込)
3,000万円まで 921円
(税込1,013円)
350円
(税込385円)
1,013円
(税込)
385円(税込)
3,000万円超 973円
税込1,070円)
0円 1,070円
(税込)
385円(税込)


SBI証券(アクティブプラン) 楽天証券(いちにち定額コース)
現物取引手数料 信用取引手数料 現物取引手数料と信用取引手数料の合算
100万円まで 0円) 0円 ) 0円
200万円まで 1,162円
(税込1,278円)
以降100万円増加ごとに 400円
(税込440円) ずつ増加
877円 (
税込964円)
以降100万円 増加ごとに 400円
(税込440円)ずつ増加
2,200(税込)
300万円まで - 1,277円
(税込1,404円)
3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)を追加。
3,000万円以上 - 0円


3-2.株価の分析ツールや情報量

SBI証券も楽天証券も、スマートフォンとパソコンそれぞれに応じた株価分析ツールを用意しています。SBI証券のPC版ツールは「HYPER SBI」、スマートフォン版は「『SBI証券 株』アプリ」、楽天証券のPC版ツールは「MARKET SPEED」、スマートフォン版は「iSPEED」というツールです。

SBI証券のツールは、PC版とスマホ版のいずれも銘柄のランキングが見られるのが大きな特徴といえるでしょう。PC版の個別銘柄のページでは、関連ニュースなども閲覧可能です。PC版は有料ですが、同じく有料のプレミアムニュースを購入すると無料で使えるようになります。

楽天証券のツールはデザイン性に富んでおり、FX専用ツールにいたってはグッドデザイン賞を受賞するほどです。PC版もスマホ版も自分でカスタマイズできる幅が広いのが特徴です。MacユーザーやApple Watch向けのツールも用意されているので、幅広いデバイスで情報を取ることができます。

操作性やツールなど使いやすさを比較

情報量が多くタイミングが重要になる売買取引では、ツールの操作性の高さや使いやすさは気になるポイントです。こちらも簡単に比較してみましょう。

SBI証券(アクティブプラン) 楽天証券(いちにち定額コース)
PC版 HYPER SBI MARKET SPEED
MARKET SPEED Ⅱ
スマートフォン版 SBI証券 株アプリ iSPEED
特徴 ランキングが充実 デザイン性が高い


4-1.取引ツールの種類

SBI証券の取引ツールはPC版の「HYPER SBI」、スマートフォンアプリの「SBI証券 株アプリ」の2種類です。PC版はWindowsのみ対応となりますが、スマホ版はiOSとAndroidのどちらにも対応しています。

楽天証券の取引ツールは、PC版の「MARKET SPEED」とスマホ版の「iSPEED」です。「MARKET SPEED」は基本的にWindowsのみ対応ですが、Macに対応しているバージョンも用意されています。「iSPEED」はiOS、Androidに対応しているのはもちろん、iPad向けやApple Watch向けまで幅広く提供しています。

4-2.取引ツールの特徴

操作性のスムーズさや個別銘柄ページの情報量の多さは、両社とも同程度といえるでしょう。

SBI証券のツールでは、銘柄をランキングで見ることができたり、テーマごとに検索する機能が備わっていたりと、必要な情報を探すための機能が満載。PC版の「HYPER SBI」は有料ツールであり、投資家向けのプレミアムニュースを有料で購読すればツールを無料で使えるようになるなど、投資の上級者にも必要な情報を取りやすくなっています。

楽天証券の取引ツールは、カスタマイズできるのが大きな特徴で、自分の必要な情報だけを見られるようにできます。最大2,000銘柄をお気に入り登録できたり、カスタマイズ可能な15種類のチャートを閲覧したり、自分でオリジナルの投資画面を作成したりできるので、こちらも上級者向けといえるでしょう。

PC版の「MARKET SPEED Ⅱ」では、注文の仕方を事前に設定できる「アルゴ注文」機能があるので、初心者でも扱いやすくなっています。

自分にあった証券口座の開設を

SBI証券と楽天証券のサービス内容や手数料、ツールについて比較してみました。

どちらも基本的な部分はほとんど同じで、初心者に合わせた情報提供の場や上級者でも使える取引ツールが充実しています。付与ポイントや利用しやすい口座かどうかという観点で選んでみてもいいかもしれません。

証券会社を選ぶときの参考にしてみてください。