米ドル/円やユーロ/ドルなど、FXで取引するうえで欠かせない通貨ペア。しかし、たくさんあり過ぎて、どの通貨ペアを選んだらよいのか迷ってしまいますよね。

また、通貨ペアのことについて充分に理解せずに取引している人も少なくありません。

そこで、この記事では、通貨ペアの基本的な意味・主要な通貨ペアの特徴・取引する通貨ペアの選び方について解説し、スワップポイントがおすすめのFX会社も紹介します。

通貨ペアとは何か?

fx,通貨ペア
(画像=PIXTA)

「米ドル/円」「ユーロ/米ドル」などの通貨ペアとは、どのような意味を持っているのでしょうか。通貨ペアの基礎知識として基軸通貨と決済通貨、メジャー通貨とマイナー通貨について解説します。

基軸通貨と決済通貨

通貨ペアとは、売買する2ヵ国の通貨の組み合わせを 示す用語です。米ドルと日本円の組み合わせを取引したい場合、通貨ペアは「米ドル/円」を選びます。通貨と通貨の間には、一般的に「/」を入れて表記し「/」の左側は「基軸通貨」、右側は「決済通貨」です。基軸通貨とは、右側の決済通貨を取引する際の基準となる通貨のことを意味します。

例えば米ドル/円なら1米ドル(1通貨単位)が基軸通貨で「1米ドルを購入するために日本円はいくらかかるか」を示します。例えば米ドル/円が103円なら「1米ドルを購入するために103円かかる」という意味です。ちなみに米ドルは世界の基軸通貨といわれています。

メジャー通貨とマイナー通貨

メジャー通貨とは、端的にいうと世界に多く流通している通貨のことです。米ドルは最も多く、通貨の取引量の44%は米ドルです。以降、ユーロ、円、ポンド、豪ドル、カナダドル、スイスフランなどがメジャー通貨として知られています。メジャー通貨同士の通貨ペアは、取引量も多く流動性が高い点が大きな特徴です。

メジャー通貨は、取引量の多さと流動性の高さにより大きな値動きが比較的抑えられるため、取引しやすいといわれています。一方、マイナー通貨は、メジャー通貨以外の通貨全般を指しメジャー通貨に比べて流通量が少なく高金利な傾向です。そのためメジャー通貨とマイナー通貨を組み合わせた通貨ペアの中には、高いスワップポイントが付与されるものもあります。

例えばトルコリラ/円、南アフリカランド/円などはその一例です。「メジャー通貨×メジャー通貨」の通貨ペアと「マイナー通貨×メジャー通貨」の通貨ペアの特徴について、以下の表でまとめました。

 項目  メジャー通貨×メジャー通貨  マイナー通貨×メジャー通貨
 通貨ペア例  ・ユーロ/米ドル
 ・米ドル/円
 ・ユーロ/円など
 ・トルコリラ/円
 ・南アフリカランド/円
 ・メキシコペソ/円など
 特徴  ・流動性が高い
 ・取引量が多い
 ・スプレッドが狭い
 ・値動きが基本的になだらか
 ・スワップポイントが高い
 ・スプレッドが広い
 ・急変する可能性がある


短期取引を行う場合は、スプレッドが狭く取引しやすいメジャー通貨同士の通貨ペアがおすすめといえます。スワップポイントの高さを狙って長期的に保有するならスワップポイントの高い通貨ペアが選択肢となるでしょう。

クロス円とドルストレート

クロス円とは、円を含む通貨ペアの総称です。ドルストレートは、米ドルを含む通貨ペアの総称です。「クロス〇〇」は、他の通貨でも使われる表現ですが米ドルのみ「ストレート」という表現が使われます。米ドルのみ「ドルストレート」と呼ばれる理由は、レートの計算方法です。為替レートを計算する際、最初に米ドルと各通貨に対するレートが生成されます。

その後、例えばユーロ/円の場合はユーロ/ドルのレートにドル/円のレートを掛けて計算される仕組みとなっています。ドルストレートの通貨ペアは、為替レートそのままで使えるため「ドルストレート」。その他の通貨ペアは、いったん米ドルを介して計算するためクロスレートと呼ばれます。「クロス円」という言葉もクロスレートを使うことに由来した呼び方です。

クロス円の通貨ペアは、円とペアになっている通貨、それに加えて米ドルの値動きにも影響される点を念頭に置きましょう。

通貨ペアの選び方のおすすめの手法

どの通貨ペアを選ぶかは、通貨ペアの特徴と行いたいトレードスタイルによって異なります。ここでは、どのような観点で選ぶかについて解説します。

取引量の多いメジャー通貨同士の通貨ペアを選ぶ

取引量の多いメジャー通貨同士の通貨ペアは「市場参加者も多く流通量も豊富で比較的値動きが穏やか」という特徴があります。テクニカル分析をするトレーダーも多いためテクニカルが効きやすいのでテクニカル分析を学びながらトレードをするのにおすすめです。具体的な通貨ペアでいうと米ドル/円、ユーロ/米ドル、ユーロ/円などが特にこの条件に当てはまります。

日本市場で取引の多いクロス円を選ぶ

基本的に通貨ペアは、その通貨が関係する市場が活発な時間帯に取引量が増え、大きく動く傾向があります。例えば豪ドル/円なら早朝から、ユーロ/円やユーロ/米ドルなら欧州勢が参入する夕方から大きな値動きが見られるのが一般的です。平日の昼間にトレードをする場合は、日本市場で取引量が多くなるクロス円を中心に選ぶと良いでしょう。具体的には、米ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円などです。

値動きの分かりやすいドルストレートを選ぶ

クロス円の通貨ペアは、通貨ペアに関係する2つの通貨だけでなく米ドル/円の動きも関係し値動きの分析が少々複雑です。このためクロス円よりも2つの通貨の力関係がそのまま値動きに反映されるドルストレートの通貨ペアを選ぶことも一つの考え方です。ユーロ/米ドルや米ドル/円は、日本でも扱いやすいドルストレートの通貨ペアです。

スワップポイントの高い通貨ペアを選ぶ

長期的な取引でスワップポイントを獲得する場合は、スワップポイントの高い通貨ペアを選びましょう。現在日本で人気の高い高金利通貨ペアは、トルコリラ/円、メキシコペソ/円、南アフリカランド/円です。他にもマイナー通貨と日本円の通貨ペアで高金利通貨ペアはあります。ただしスプレッドは広く取引数量も少ないため、値動きが激しくなりがちなので取り扱いは要注意です。

通貨ペアの特徴

ここからは、主要な通貨ペアをピックアップして各特徴について解説します。

取引量が多くスプレッドが狭い「米ドル/円(USD/JPY)」

世界的にも取引量が多く国内のFX会社はいずれも最も低いスプレッドを提示している通貨ペアです。スプレッドが狭いので数多く取引を繰り返すようなトレードスタイルにも向いている通貨といえるでしょう。FX初心者が最初に取引するにしても扱いやすいとされています。日本市場で活発に取引されている日中は、ある程度値動きもあります。

米国や日本の経済指標発表前後は、レートが大きく変動する場合もあるので要注意です。

世界でもっとも多く取引されている「ユーロ/米ドル(USD/EUR)」

1日中取引されることの多い通貨ペアです。スプレッドも狭いので1日に何度も取引するスキャルピングやデイトレードにも向いています。流通量が多く取引参加者も多いため、テクニカル分析が有効となるケースも多い点が特徴です。

どのFX会社でも比較的スプレッドが狭い「ユーロ/円(EUR/JPY)」

ユーロ/円もスプレッドが狭く扱いやすい通貨ペアです。欧州勢が参入してくる夕方以降に大きく動く傾向があります。

値動きの激しさが特徴「ポンド/円(GBP/JPY)」

ポンドが関係する通貨ペアは、全般的に値動きが激しい傾向にあります。ポンド/円も同じくクロス円の中では、ある程度値動きがあり短期取引で値動きの差益を狙いたいトレーダーの中には好んで取引する人も多い通貨ペアです。

資源国で比較的高金利「豪ドル/円(AUD/JPY)」

世界でも有数の資源国であるオーストラリアと円の通貨ペア。比較的高金利であることも人気の理由です。中国との関係も深く中国関連のニュースがあると値動きがあるという特徴もあります。

高金利通貨ペアとして有名「トルコリラ/円(TRY/JPY)」

政策金利が高く日本円とは金利差が大きいため高金利通貨ペアの代表格として扱われることの多い通貨ペアです。政局や経済が不安定な側面があるので値動きが激しい点には注意しましょう。

高金利&豊かな鉱山資源国「南アフリカランド/円(ZAR/JPY)」

南アフリカは、金や宝石などの資源が豊富な国ですが南アフリカランドの通貨ペアも高金利通貨ペアとして知られています。トルコリラ/円に比べると比較的値動きは安定しておりスワップポイント狙いの長期取引を検討する場合は検討したい通貨ペアです。

高金利通貨ペアの中では安定した値動き「メキシコペソ/円(MXN/JPY)」

マイナー通貨で高金利通貨ペアの中でも値動きが穏やかな通貨ペアです。この通貨ペアもスワップポイント狙いの長期取引に向いています。

スワップポイントで見るおすすめのFX会社5選

通貨ペアをスワップポイントで選ぶ場合におすすめのFX会社は以下の通りです。

FX
会社
取引
単位
取引
コスト
スワ
ップ
キャッ
シュ
バック
ヒロセ通商

通貨

0.2
銭~

普通

5万円
みんなのFX

通貨

0.2
銭~

普通

5万円
LIGHT FX


通貨

0.2
銭~

普通

5万円
DMM FX

1万
通貨

0.2
銭~

高い

2万
4千円
FXプライム byGMO

通貨

0.3
銭~

普通

50万
5千円
YJ FX


通貨

0.2
銭~

高い

2万
7千円
GMOクリック証券

1万
通貨

0.2
銭~

高い

最大3万円

LIGHT FX

高金利通貨のスワップポイントが総じて高いことが特徴のFX会社。1 ,000通貨から取引できるので高金利通貨ペアをコツコツと積み立てていくという買い方もできます。

ヒロセ通商

通貨ペア数が50 種類あり、高金利通貨ペアのスワップポイントも高めのFX会社。他では扱っていなマイナー通貨を取引してみたい場合にもおすすめです。

SBI FX トレード

1通貨単位から取引ができるFX会社。1 ,000通貨までならスプレッドがとても狭く少しずつ積み立てていく買い方にも向いています。

GMOクリック証券

スプレッドの狭さで定評のある大手のFX会社。スワップポイント も高く短期取引・長期取引どちらにも向いています。

外為オンライン

スプレッド は広めですがスワップポイン トは高めです。じっくりと高金利通貨ペアを保有する長期取引に適しています。スプレッドが広いため頻繁に売買する短期取引には向いていません。

通貨ペアの選び方Q&A

通貨ペアの選び方について疑問点を解説します。

初心者におすすめの通貨ペアは?

初心者には、取引量が多く値動きが安定しており売買にかかる手数料が少ない通貨ペアがおすすめです。取引数量の多さでは米ドル/円やユーロ/米ドルがいいでしょう。FX各社ともこの2通貨ペアのスプレッドは狭く設定しています。さらにスプレッドが狭く設定されているユーロ/円も扱いやすいでしょう。

長期投資している通貨ペアはずっと保有しっぱなしで問題ない?

高金利通貨ペアを保有している場合は、スワップポイント狙いなので基本的にはそのまま保有します。ただし世界経済の激変や通貨国の政変など為替レートが大きく動き出すときは要注意です。大きな為替差損が出る危険性がある場合は、一度現金化する必要があるかもしれません。やはりFXでポジションを持っているなら、為替レートは定期的に確認しておくことが必要です。

トレードスタイルにあわせて通貨ペアを選ぼう

FXトレードにおいて通貨ペア選びは重要です。1日に何回もトレードする場合は、スプレッドが狭く取引量も多いメジャー通貨同士の通貨ペア、中でも米ドル/円やユーロ/米ドルを検討しましょう。FX各社もこの2通貨ペアに関しては、特に狭いスプレッドを提示しているためFX初心者にも扱いやすくおすすめです。

長期間ポジションを保有してスワップポイントを獲得したい場合は、スワップポイントが高い高金利通貨ペアを選びます。同じ通貨ペアでもFX会社によって獲得できるスワップポイントには差があるため、スワップポイントの高いFX会社を選ぶことが重要です。自分の投資スタイルを考えつつ通貨ペアやFX会社を選ぶようにしましょう。