「隣人トラブルがあってすぐに引っ越したい」「気づいたら賃貸契約の満了間際、更新料を取られるよりは引っ越したい」など、急きょ引っ越したいと思ったことはないでしょうか。

しかし、急に引っ越しをするとなると費用がそれなりにかかります。そこで今回は、引っ越しをしたいのに費用が足りないときにお金を借りる方法を紹介します。

引っ越しにかかる費用が足りないときに

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(画像=PIXTA)

引っ越しは敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用をはじめとしたさまざまな費用がかかるため、慣れていない人にとってはなかなかイメージしづらいものです。

まずは新しい物件で新生活を始める場合、どのような費用がかかるのかを詳しく見てみましょう。

賃貸契約に関する費用

賃貸物件に引っ越しする場合、月々の家賃さえ支払えば大丈夫というわけにはいきません。初期費用としてさまざまな費用がかかります。どのような費用がかかるのかを把握しておきましょう。

・敷金

敷金は、退去時にかかる部屋の修繕や清掃費用などにあてるため、貸主に預けておくお金です。家賃の1~2ヵ月分というケースが多く、家賃によって大きく変動します。退去するときは、敷金から修繕と清掃の実費または事前に決められた金額が引かれて返却されます。敷金0円のケースもありますが、その場合は退去時に実費がかかります。

・礼金

礼金は、貸主に対してお礼として支払うお金なので、一切返金されません。礼金0円という物件もあるものの、敷金と同様に家賃の1~2ヵ月分で提示されていることが多くなっています。

・仲介手数料

賃貸物件を紹介してもらった仲介業者には、家賃の0.5~1ヵ月分を仲介手数料として支払うことになります。仲介手数料は法律で上限が決められており、無料の物件もありますが、家賃の半月分程度が相場です。

・家賃

一般的に、入居日~月末までの日割り家賃と向こう1~2ヵ月分くらいの前家賃を支払います。

・火災保険料

賃貸物件に入居する際は、火災保険への加入が必要です。加入する保険によって異なりますが、だいたい2年契約で1万円前後になります。火災保険は、盗難やそのほかのトラブルにも利用できるケースがあるので、補償内容を確認することも大切です。

・その他の費用

鍵の交換費用や保証会社を利用する手数料などがかかるケースもあります。家賃から計算できる金額に加えて、少し余裕を持って用意しておきましょう。

家電や家具の購入にかかる費用

初めての引っ越しの場合には、家電や家具もひと通り準備する必要があります。また、部屋に合わせて今まで使っていた家具を処分して買い替えたいという場合もあるでしょう。

<1人暮らしで必要な家具・家電>
・冷蔵庫
・洗濯機
・電子レンジ
・掃除機
・炊飯器
・テレビ
・ベッド
・カーテン など

一度に必要なものをすべてそろえるのは大変です。必要最低限のものから、少しずつそろえていくのがおすすめです。

引っ越し業者に支払う費用

引っ越し業者に支払う費用は、荷物の量や移動距離、そして繁忙期か閑散期かなどの状況に応じて決まります。

荷物が少ない単身の引っ越しで同じ市区町村内であれば、最低1万円で引っ越しが可能です。通常程度の荷物で同じ市区町村内なら平均3万円程度です。

3人家族で長距離の引っ越しをする場合には、10万円を超える場合があります。

借りる前に引っ越し費用を下げるコツ

これまで紹介したように、引っ越しにはさまざまなお金がかかります。引っ越し費用を借りるような状況であれば、少しでも安く抑えたいものです。

次に、引っ越し費用を抑えるコツを紹介します。

・業者に頼まないで引っ越しをする

引っ越し業者に依頼せず、レンタカーを借りて家具などを自分で運べば節約になります。レンタカー費用は引っ越し業者に頼むよりはるかに安いでしょう。1人では運べない家具がある場合など、誰かに手伝いを頼むのであれば、5000円~1万円ほどの謝礼を用意する必要があります。

・複数の会社で見積もりをする

引っ越し代金は、Webサイトなどで複数の会社に一括で無料見積もりをしてもらうことができます。安い業者を検討できるほか、繁忙期でなければ他社の金額を引き合いにした値引き交渉も可能です。

・休日や繁忙期を避ける

2月~4月は、引っ越しが多いシーズンなので料金が高くなります。逆に、それ以外の月や平日などで、引っ越す人が少ない日を選ぶことで、料金が割安にされていたり値引き交渉がしやすくなったりします。閑散期の直前の空いた日は安く引き受けてくれる場合もあるでしょう。

物件に関しては、敷金や礼金が2ヵ月ではなく1ヵ月であったり、フリーレントという一定期間の家賃が免除されたりする物件などもあります。火災保険料や仲介手数料は減らすことができないので、引っ越し代金や物件選びで費用を下げる工夫をしましょう。

引っ越し費用を借りる手段とは?

引っ越し費用を借りるには、借りたお金の使い道に指定のないカードローンやフリーローンを使用するのが一般的です。ここでは、代表的な3つの方法を紹介します。

・銀行や消費者金融のカードローン

カードローンを扱う金融機関には、銀行と消費者金融があります。どちらもカードの発行を申し込み、審査で決まった利用可能額の範囲内でATMからお金を引き出すことができます。

最近では、アプリだけで申し込みが完結する金融機関も増えています。特に消費者金融カードローンには即日で審査が終わるケースもあるので、すぐに借りたいときに便利です。ただし、銀行のカードローンに比べて金利が高いことが多いので注意が必要です。

・銀行のフリーローン

銀行などの金融機関では、振込でお金を融資するフリーローン(目的ローン、多目的ローン)を用意しています。カードローンの場合、決まった融資額内であれば何度も借りることができますが、フリーローンは申請時点で必要な融資額が確定します。金利が低めに設定されていることが多いものの、審査が厳しいともいわれています。金利を抑えたい場合には、フリーローンを検討するのもおすすめです。

・クレジットカードのキャッシング

楽天カードやショッピングモールなどのクレジットカードをすでに所有しているという人は多いのではないでしょうか。これらのクレジットカードには、ショッピング枠とは別にキャッシング枠が用意されています。

長く所有して日頃利用しているほど、カード発行会社に信用が蓄積されており、それなりの金額のキャッシング枠がある場合も多くなっています。そのため、普段使っているクレジットカードがあれば、すぐにお金を借りられます。ただし便利なだけに金利が高く設定されているので注意が必要です。

ローン審査に通るためのポイント

カードローンの審査に通るために、あえて審査に通らない人の特徴を考えてみましょう。

まず重要なポイントとして、信用情報や返済比率に問題があるケースです。信用情報とは金融機関の利用に関する記録のことで、個人の返済能力を判断する材料として利用されます。返済比率は、年収に占める年間の返済額の割合で、比率が高すぎると返済能力が低いと判断される場合があります。

信用情報に遅延や滞納の情報があると審査が厳しくなります。借り入れをしたことがない場合でも、携帯電話の支払いを遅延したり、クレジットカードの引き落としが遅れたりといったケースがあれば、審査に通らないことがあるので注意しましょう。

現在すでに複数の借入先がある場合は、借入先を一本化するなどの対策をしたり、返済を進めて返済比率を下げたりすることも重要です。信用情報は、一度記録されると一定期間消えないので、時間が経過するのを待つしかありません。

ほかに審査が通らない理由として、申込時の記載ミスも多くなっています。申込書はミスに気をつけて、丁寧に記入しましょう。

低金利の生活福祉資金貸付制度

ローン以外に、「生活福祉資金貸付制度」という公的制度を利用する方法もあります。消費者金融でお金を借りる場合の金利は最大で年18%ほどかかりますが、この制度は保証人がいれば無利子、いなくても年1.5%という低金利でお金を借りることができます。

生活福祉資金貸付制度は、生活支援のための融資制度です。主な対象は、収入が低かったり、障害があったりといった、お金を借りることができない理由のある人です。生活福祉資金貸付制度にはいくつかの種類があり、引っ越し費用の場合は「総合支援資金」の中の「住宅入居費」に該当します。ちなみに、審査に1~2ヵ月かかるため、すぐに借りられないので気をつけましょう。

厚生労働省の管轄で、各自治体の社会福祉協議会が貸付窓口になっており、手続きは地域によって多少異なります。引っ越しが決まって条件に合うようなら、地域の社会福祉協議会に問い合わせてみましょう。

クレジットカードで分割できる引っ越し費用も

引っ越しのために借金をするのには抵抗があるという場合、不動産会社が提供する「分割支払い」を活用する方法もあります。

不動産会社によっては、敷金・礼金、前家賃、仲介手数料の分割払いが可能な会社があります。そうすると、初期費用で必要になるのは引っ越し業者に支払う運搬費用だけとなり、負担を減らすことができます。ただしカード払いがほとんどなので、クレジットカードを持っている必要があります。

また、個人経営の賃貸物件の場合は、大家さんが分割払いを受けてくれることもあります。まずは不動産会社か大家さんに相談することも考えてみましょう。

急な引っ越しでも、お金の準備は計画的に

引っ越し費用は、引っ越し先の地域や広さ、荷物の多さなどによって異なります。参考とされている金額は、あくまでも参考程度に捉えておくことが大切です。

時間的に急ぐ必要がない場合は、できるだけお金に余裕のあるときに引っ越すのがおすすめです。どうしても急に引っ越しをしなければならない人は、引っ越しに必要な費用を計算して、返済プランをしっかり立てたうえで、資金を借りるようにしましょう。